ごあいさつ

日本緩和医療学会 第8回 関東・甲信越支部学術大会
大会長 田 中 俊 行
(独立行政法人国立病院機構 高崎総合医療センター 疼痛緩和内科 部長)
皆さんこんにちは。このたび、2026年10月4日(日)に、日本緩和医療学会 第8回関東・甲信越支部学術大会を、Gメッセ群馬(群馬県高崎市岩押町、JR高崎駅から徒歩15分)にて開催させていただくこととなりました。大会長を務めさせていただきます高崎総合医療センター疼痛緩和内科の田中俊行です。現在、皆さんにとって充実した学会となるようスタッフ一同、誠心誠意準備を進めています。
2026年度で日本緩和医療学会学術大会は第31回を迎えます。一方、最初は手探りの状態ではじまったこの関東・甲信越支部学術大会は第8回目を迎えることになります。両学会とも毎年開催していますが、改めて、この支部学術大会はどのような位置づけなのか考えてみましょう。日本緩和医療学会では、緩和ケアとは、「病気に伴う心と体の痛みを和らげること」と表現しています。簡単なようですが、奥が深く、時に我々医療者・介護者もその応対に困惑します。緩和ケアのみならず医療・介護は、様々な職種の人たちが患者さん・ご家族にかかわることで成り立っています。その人たちが気軽に参加でき、気軽に討論し合い、気軽に共有でき、結果として、いままで以上に緩和ケアの環が広がる場となるのがこの地方会と考えています。
ところで、皆さんの街ではどのような緩和ケアを提供していますか。日頃、皆さん医療者・介護者をはじめ、患者さん・ご家族にも、緩和ケアが少しずつ浸透してきていると感じています。そこで、今回の学術大会のテーマを「教えて!あなたの街の緩和ケア」としました。私が日頃考えている、「多職種連携(チーム医療)を大切に」につながるテーマと考えています。ひとくちに「緩和ケア」といいましても、その地域、その土地により様々な形と特徴があると思います。大都市で行う緩和ケア、中小地方都市で行う緩和ケア、高齢化が進む過疎地域での緩和ケア。大きな病院で行う緩和ケア、小さな病院で行う緩和ケア、在宅で行う緩和ケア。充実した人員と施設がある中で行われる緩和ケア、人も揃わず、道具も揃わない中で工夫を凝らして行う緩和ケア。各地域で、様々な規模の病院や在宅診療所で、皆さんがどんな工夫をされているのか、どんなご苦労があるのか。皆さんで話し合い、情報共有し、明日からの診療に活かせればと思います。そんな思いを込め、このようなテーマを考えました。
本学会は、できるだけ多くの方々が参加できるよう、また、参加される方が少しでも群馬の魅力に触れていただけるよう、日曜日開催としました。そして、♪関東と信越つなぐ高崎市~♪(上毛かるた)と謳われるように、開催場所を、上越・長野・北陸新幹線と交通の便のいい高崎駅から近い「Gメッセ群馬」としました。群馬県は栃木県、茨城県と並んで北関東とも呼ばれ自然豊かなところです。♪裾野は長し赤城山~♪(上毛かるた)、ぜひ新幹線から見える赤城山の裾野をご覧ください。また、前泊して、泉質のいい温泉で日ごろの疲れを癒してください。10月上旬の開催ですが、おそらく群馬は暑いです。ぜひ、普段着でリラックスした状態でご参加ください。群馬の地で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

